「Sailors Event」 を終えて

Talk on Breeze : Vol.20

チームとクルーが出会う場所「Sailors Event」(8/31:葉山開催)を終えて、仕掛け人である伊藝さん、それを強力にサポートする中澤さん、お二方からお話を聞きました。

JSAFキールボート強化委員会 中澤信夫委員長
日本マッチレース協会 伊藝徳雄会長
聞き手:高槻和宏
2014/10/10


高槻 — さて、前回は8月31日に葉山で開催される「Sailors Event」の告知だったわけですが。[ 前回の記事は→こちら ]
告知したかぎりは、実際イベントはどうだったのか、ご報告しなければと思ってたんですが。9月前半はワタクシちょっと遅い夏休みで遊びに行ってまして。家に帰ったらお二人は別々に海外遠征で、記事作るの今になってしまって。

中澤 — いえいえ、J/24の世界選手権で米国ニューポートに遠征だったんですけど、ボロ負けしてやけ酒飲んだら体調崩してしまいまして。連絡遅れてすいません。

高槻 — それはそれは。
で、「Sailors Event」。8月31日に葉山マリーナヨットクラブのクラブレース「Sail Racing Cup」で開催、と。

伊藝 — おかげさまで、応募で来てくれた方が2名。後は知り合いが3名。全部で5名の方が参加してくれました。

高槻 — いやいや、十分じゃないですか。チームとクルーが出会う場所。

伊藝 — 彼らは、その後もキールボートに乗り続けてくれているみたいで、良い感じですね。
[葉山マリーナヨットクラブからの報告ページは→こちら]


高槻 — 当方のWebサイト「on Breeze」は、すでに外洋に乗っている方々が見に来ていると思うので、どちらかというとここでは「ヨットに乗りたい人」というより「クルーを探している人」へ向けての告知だと思っているんですけどね。

伊藝 — そうですね。このイベントが全国規模で広まってくれるといいなと思っています。まあ、今回は、自分自身が「Sail Racing」という衣料メーカーに関わっていて、そこがスポンサードしている「Sail Racing Cup」が盛り上がってくれればいいなという思惑もあったんですけどね。

高槻 — ふんふん。そんなキッカケでもいいんじゃない?
伊藝さんが企画するもの、たとえばこの「Sailors Event」とか、年末には何か飲み会やってるでしょ?

伊藝 — 「Feelin Ocean」ですね。夏にも葉山の海の家でやったんですよ。
[ Feelin Oceanのホームページは→こちら]


中澤 — すごい盛り上がりですよ。関西か福岡でもやってるんじゃなかったっけ?

伊藝 — 関西で「内海ヨットマンの集い」やってますね。「Feelin Ocean」おもしろそうだねって連絡いただいて。盛り上がってますよって答えて。で、私も顔出してきました。こちらも盛況でしたよ。
[→内海ヨットマンの集い 2013 1]

[→内海ヨットマンの集い 2013 2]


高槻 — こういうのって、本来ヨットクラブでやるようなものだと思うんだけど。逆にいうと、みんなヨットクラブ的な活動を欲しているってことですよね。

伊藝 — ああ、そうかもしれませんね。

高槻 — 本題の「Sailors Event」にしても、本来はヨットクラブのジュニアやユースでディンギー乗っているなら、そのままレギュラーメンバーになってキールボートに乗るキッカケはいくらでもつかめるわけで、そんなヨットクラブの役割を補完するイベントが「Sailors Event」なんだ、という説明もできますよね。

伊藝 — 日本では、特にディンギーがヨットクラブ主体の活動になっていませんからね。

中澤 — 若いセーラーを吸い上げるという感じですか。
「大学対抗マッチ」なんかも、ディンギーとクルーザーを繋ぐ重要なイベントになってきているんです。

高槻 — これですね。
[第3回 大学対抗マッチレース兼U23ユース大会 in日産マリーナ東海2014]

これ、何気ないけど、日本ではかなり画期的な取り組みだったと思うんですけど、もう3回やってるんですね。
で、来年も3月に?

伊藝 — ええ、準備は進んでます。
これ、大会前に各地で練習会があるんですよ。さすがにいきなり乗ってもレースにならないんで。前回は、相模湾はもとより、和歌山、東海でもJ24フリートやチームの皆さんなどが協力してくれて。

中澤 — そう、練習会の存在は大きいですね。ここでキールボート界との接点が生まれるともいえますね。

高槻 — なるほど。今の日本のセーリング界において、キールボート強化委員会はディンギーとクルーザーの接着剤的な役割を果たしている感じですね。

中澤 — はい、その部分、河野会長にもご理解いただいてまして、「大学マッチ」には会長自ら毎回顔を出していただいてるんですよ。
「Sailors Event」の方は、伊藝さんが中心になって進めたイベントですけど、キールボート強化委員会でも協力体制を強めて全国規模で広げていければいいな、と思ってます。

伊藝 — 私、マッチレース協会の会長ですけど、キールボート強化委員会の委員でもありまして。

高槻 — そうね、そこんとこの連携は大事ですね。ディンギー界とクルーザー界の接着剤が機能すれば、JSAFが目指すシームレスな生涯スポーツとしてのセーリングに一歩近づくと、こういうことなりますか。
ほんと、重要な役割ですね。
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