特集:海外レース情報(2015/05/04)号

Aerial Island / Photo by PicturesqueBermuda.bm
Aerial Island / Photo by PicturesqueBermuda.bm

ゴールデンウイーク真っ直中の月曜日です。
日本から15年ぶりのア杯挑戦というビッグニュースを元に、海外レース情報特集号を組んでみました。→こちら から

その他、国内各地のレースの話題も含め、ゴールデンな1日をお楽しみください。

2015-05-03-12-00-00-large5月03日(日曜日)1200の天気図
tenki.jp より



JSAF 日本セーリング連盟
 
日本セーリング連盟(JSAF)主催「全日本外洋ヨット選手権大会 Japan Cup 2015」(8/9~8/15:蒲郡ラグナマリーナ開催)に11艇目のエントリーです。
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J-SAILING 
updated on 2015/04/30
日本セーリング連盟(JSAF)の機関誌『J-Sailing』のweb版に、「ソフトバンク・チーム・ジャパン、第35回アメリカズカップに挑戦!」の記事が掲載されています。
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神奈川県セーリング連盟

神奈川県セーリング連盟、JSAF外洋内海、その他共同主催の「2015 西宮・横濱ヨットレース」(4/29:西宮スタート)のスタート時の映像が公開されています。

facebookページは→こちら

公式ホームページは→こちら


toyama
富山県セーリング連盟
updated on 2015/04/28
富山県セーリング連盟のfacebookページで、「タモリカップ」に関する書き込みがあります。
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JSAF外洋東京湾
 updated on 2015/05/01
JSAF外洋東京湾から、海上規制のアナウンスがあります。
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demo
JSAF三浦外洋セーリングクラブ

三浦外洋セーリングクラブ、その他共同主催の「第27回ミドルボート選手権&ゴールデンウィークレガッタ2015」(5/3~5/5:シーボニア開催)が開催されています。

初日を終えて、途中結果が発表されています。
→こちら 公式ホームページから


demo
JSAF外洋内海
updated on 2015/04/27
JSAF外洋内海から、「2020東京オリンピック セーリング競技海上運営」について、お知らせです。
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demo
JSAF外洋西内海
updated on 2015/05/02
JSAF外洋西内海主催「2015 第11回 中島ヨットレース」(5/4開催)のスクラッチシートが出ています。
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demo
JSAF外洋南九州
updated on 2015/04/28
JSAF外洋南九州のホームページに更新があります。
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日本J24クラス協会
updated on 2015/04/27
日本J/24クラス協会 博多フリートから、「シエスタセーリングJ/24クリニック」のお知らせです。
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日本視覚障害者セーリング協会
updated on 2015/04/27
日本視覚障害者セーリング協会(JBSA)神奈川の5月の活動予定です。
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東京の活動予定は→こちら



日本マッチレース協会 
updated on 2015/04/30
日本マッチレース協会(JYMA)から、「Red Bull Foiling Generation 2015」(4/15~4/19:和歌山開催)参戦選手のレポートが掲載されています。
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「Red Bull Foiling Generation 2015 Japan」の公式ホームページは→こちら

「Red Bull Foiling Generation 2015」は、この後、英国、イタリア、スウェーデン、デンマーク、ロシアでも開催されます。
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→こちら、2月のタイでの動画です。

updated on 2015/04/30
JYMAのfacebookページで、ニッポンセールトレーニング葉山(NST)主催の「伊東園マッチレース MR2」(5/16:葉山開催)のお知らせが出ています。
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葉山マリーナヨットクラブ
updated on 2015/04/27
葉山マリーナヨットクラブ「スプリングレガッタ」(4/26開催)のアルバムがアップされています。
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facebookページは→こちら



大阪ベイ淡輪ヨットクラブ
updated on 2015/05/03
大阪ベイ淡輪ヨットクラブ、JSAF外洋内海、その他共同主催の「第5回 関空一周ヨットレース」(5/3~5/4開催)のエントリーリストが出ています。
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関西ヨットクラブ
updated on 2015/04/30
関西ヨットクラブから、「アメリカズカップ挑戦に関してのお知らせ」です。
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関西ヨットクラブのfacebookページは→こちら

updated on 2015/04/27
関西ヨットクラブ「COMMODORES CUP 2015」(4/25~4/26開催)のレースレポートが出ています。
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demo
徳島ヨットクラブ
updated on 2012/1/1
第43回阿波踊りヨットレースは「日本一楽しい草レース」を目指して
の記事が出ています。
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demo
福岡ヨットクラブ
updated on 2015/04/28
福岡ヨットクラブから、「5月10日アフターレースパーティーのご案内」です。
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zmyc

逗子マリーナヨットクラブ
updated on 2015/05/03
逗子マリーナヨットクラブ主催「第27回 初島ダブルハンドヨットレース 2015」(6/27開催)のエントリーリストが出ています。
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facebookページは→こちら

公式ホームページは→こちら



海外レース情報

「ゴールデンウイーク特集:アメリカズカップと世界のプロレース事情」

アメリカズカップの公式ホームページにも、「SoftBank Team Japan」の正式調印について記事が出ています。
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……というところで、「第35回アメリカズカップ」(2017/6:バーミューダ開催)に挑戦するというのは、いったいどんなフネでどんなレースに出ることになるのか、改めておさらいです。

スケジュールはこんな感じ。
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ここがまとまってます。ちょっと古い情報も混じっているようですが。エントリーフィーが2億円以上というのもサスガ、すごいです。

まずは、
※ 「America’s Cup World Series(ACWS)」
以降「ACワールドシリーズ」
この初戦が7月23日から26日まで、英国、ポーツマスで開催されます。
SoftBank Team Japan(SBTJ)はこれに間に合うのか?

使用艇はワンデザインのAC45。

AC45のクラスルールは→こちら

……なんですが、これは日付けが2014/07/03になっていて、その後、2014/09/18付けで→こんな 記事も。

と、いろいろ揉め、この4月までに変更があり、公式ホームページもちょっと混乱しているもよう。すいません、調べておきます。ヤヤコシイのです。

AC45、AC45s、AC45f、AC45Tと呼び分けられるバージョンがあるようですが、いずれにしても「ACワールドシリーズ」で使用されるのは、ワンデザインの5人乗り(max:437.5kg)ウイングセールのフォイリング・カタマランです。
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レースのスタイルは、1日2本のフリートレースで、ポイントを加算していくもよう。
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第1戦のポーツマスでは、7月24日がプラクティスで、実質は25日、26日の週末2日、合計4レース。

……と、この公式サイト、ちょっと情報が古い部分もあるので、まだまだ変更があるかもしれません。

先週お伝えしたように、この「ACワールドシリーズ」は、2015年中に全3戦。
・2015/7/23~7/26 英国
・2015/8/28~8/30 スウェーデン
・2015/10/16~10/18 バーミューダ

そして2016年も何戦か行われる予定になっており、ここで日本開催の可能性もあり。

そして、2017年からはアメリカズカップ挑戦チームを決めるルイヴィトンカップ……という名称が無くなったので以前からのファンにはちとヤヤコシイのですが。

なによりここから使用艇はAC45からAC48になります。

AC48のクラスルールは→こちら

【6.2】で、全長14.650m となっており、つまり48ft。ここからAC48と呼ばれているようですが、このルールにはAC48という言葉は出てきません。
ちなみにルールにあるACEAはAmerica’s Cup Event Authorityの略。他にも聞き慣れない用語がいろいろ出てくるので、こちらも研究しておかないと。

ハルは、「AC Class Hulls V1.0」という3Dのデータファイル(IGSファイル)でその形状が規定されており。【7.1】
2つのハルを繋ぐCROSS STRUCTUREもWINGも同様に3Dファイルで規定。【8.1】【12.1】
と、他にも細かく書かれていますが「ほとんどワンデザイン」と言われるのはこのあたりの主要部分が3Dファイルでキッチリと決められているゆえの自由度の少さということになります。が、ワンデザイン艇ではありません。

AC48の乗員は6人。AC72は11人でしたから、ほぼ半分。AC45よりは1人多い。

まだ実艇はないのですが、下の動画は、AC45を使ってAC48の開発をしているところのもよう。

ここではAC45Tと呼ばれています。TはTurboのT。
このサイズでも、結構な迫力ですね。
AC48のルールができたのは2015年3月31日で、それまでは62ft艇になるはずだったのですが、これでテストをしていて、「別に62ftじゃなくていいのかも。50ft以下で十分なんじゃない?」ということになったのかも。

さてこのAC48に艇を変えて進める挑戦チーム決定戦は、
★「America’s Cup Qualifiers(ACQ)」  (2016年冬~2017年春)
「double round robin」つまり、総当たりのマッチレースを2回やって4チームにしぼる。
ここでは、「ACワールドシリーズ」のポイントを引き継ぐとありますが、どういうふうに引き継ぐのか不明。「ACワールドシリーズ」の方には防衛艇も出ているわけで。艇も違うし。フリートレースみたいだし。

……ですが、5チームから4チームにしぼるということは、ここで落ちるのは1チームだけ。
逆にいうと、チャレンジャーとして日本が加わり全部で5チームになったことで、ACQが俄然スリリングになったということでしょうか。

★ 「America’s Cup Challenger Playoffs(ACCP)」 (2017年5月~6月)
ACQを勝ち抜いた4チームがここでトーナメントを行い、勝ったチームが挑戦艇に。

と、ACQとACCP、2つ合わせてこれまでルイヴィトンカップと呼ばれていた挑戦艇を決めるシリーズ、つまり「AC予選」
なんですが、今回は「ACワールドシリーズ」も予選を兼ねるという位置づけにするようで、ちょっとヤヤコシイくなってます。
ここも、まだまだ一悶着ありそう。

そして、

☆ 「America’s Cup」 (2017年6月。日付けは未定)
これが、「アメリカズカップ」。「AC本戦」
「AC予選」の勝者と防衛艇(ORACLE TEAM USA)が、アメリカズカップをかけて戦います。

こちらは、前回の「第34回アメリカズカップ」最終決定戦はこんな感じ。

今回は、「ACワールドシリーズ」から「AC予選」そしてこの「AC本戦」まで全部合わせて「第35回アメリカズカップ」と呼んだりもするので、ヤヤコシイのです。

            ※

前回の「第34回アメリカズカップ」はAC72というこれまで見たこともないようなモンスターが使われたので、AC45を使う「ACワールドシリーズ」はオマケのイベント感が強く、「2011-12」「2012-2013」と2シーズンに渡って行われましたが、最後の方はウダウダになっていた記憶が……。

こちら、2013までのAC45。まだフォイリングしていません。

なおかつこのときは、マッチレースとフリートレース、両方行っていました。

とみていくと、
前回の「第34回アメリカズカップ」と今回の違いは、
・前回、予選から本戦(本来のアメリカズカップ)で使われたのはAC72。対して今回はAC48とぐっと小型で身近なモデルに。

・前回の「ACワールド」時のAC45はフォイリングしなかったが、今回のAC45はフォイリングする進化形。

つまり、今回は「ACワールドシリーズ」で使われるAC45と、「AC予選」から先で使われるAC48との差が少ない。
これは、「AC本戦」の注目度が小さくなったともいえるし、逆に「ACワールドシリーズ」に対する注目度がより増した、ともいえます。

          ※

ヨットレースの勝ち負けの要素は、
1:乗員の腕前
2:ヨットの性能
の2つに大きく分けられます。
まあ、ヨットの性能を引き出すのも乗員の腕前ではありますが。

これまでのアメリカズカップでは、「2」のヨットの性能の違いという部分にかなりのウエイトがしめられていました。より速い船を造る技術を競う、というような。

そのため、いざレースが始まると性能差ですぐに勝負がついてしまうことも多く。
となると、開発段階では秘密に、ギリギリまで水面下の形状は隠しておくというような事態にもなり、それがアメリカズカップだったりしたわけです。

しかし今回のACルールでは、どうやらどこも同じようなフネになりそうで。

となると、「1」の乗員の腕前が重要な要素になるのかもしれません。

もっとも、前回の「ACワールドシリーズ」では、〈オラクル・チームUSA〉がワンデザインのAC45を不正に改造をしていたのが発覚……なんて事件もありました。
詳しくは→こちら 後ろの方の「海外レース事情」に書きました。

……ということは、今回「ほぼワンデザイン」といわれるAC48でも、ルール内で、あるいはルールの盲点を突いて性能差を出す争いが繰り広げられるのかも。それはそれで面白そう。

あるいは、「1」の乗員の腕前も、タクティクスの駆け引きよりもフォイリングし続ける技術が競われるのかもしれず。つまり、一般の視聴者にもその違いが分かりやすくて面白いのかもしれません。

……と、とりあえず7月の「ACワールドシリーズ」第1戦に注目です。

公式ホームページでは、2011-2012、2012-2013の「ACワールドシリーズ」の記事は消えているようですが、こちら、「Log on Breeze」では、前回のアメリカズカップも追いかけていたので、右の「カスタム検索」から、americas cupとかWorld Seriesで検索すると過去記事が出てきます。お楽しみください。
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通常のマッチレースは、ワンデザイン艇で行われます。それも、主催者が用意した艇を乗り回すというスタイルで。

そんな普通のマッチレースの最高峰、
「World MathcRacing Tour:WMRT」の2015シーズンがいよいよ開幕です。初戦は、
「Ficker Cup」(5/8~5/10:Long Beach、USA開催)。
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「Volvo Spring Cup」(5/9~5/10:Langedrag、Sweden開催)
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といきなりの2本立て。

来年1月まで、全部で17のイベントが組まれており、その中から最大5つのイベントのポイントを加算して年間優勝を争います。

ツアースケジュールは→こちら

ワンデザイン艇の乗り回しですから、シンプルに乗り手の腕を競う戦いです。

WMRTの公式ホームページは→こちら


こちら「on Breeze」は”外洋系”のホームページということで、これまではあまり取り上げてこなかったのですが、もう一つ、プロのセーリングイベントとして、
「Extreme Sailing Series」があります。
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40ftのカタマラン(5人乗り)を用いて世界を転戦するプロサーキットです。

2015年度は、以下の8つの会場で。
2/5~2/8  SINGAPORE
3/11~3/14 MUSCAT, OMAN
4/30~5/3  QINGDAO, CHINA
6/18~6/21 CARDIFF, UK
7/23~7/26 HAMBURG, GERMANY
8/20~8/23 PETERSBURG, RUSSIA
10/1~10/4 ISTANBUL, TURKEY
12/10~12/13 AUSTRALIA
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参加チームは、
・GAC PINDAR (UNITED KINGDOM)
・GAZPROM TEAM RUSSIA (RUSSIA)
・LINO SONEGO TEAM ITALIA (ITALY)
・OMAN AIR (OMAN)
・RED BULL SAILING TEAM (AUSTRIA)
・SAP EXTREME SAILING TEAM (DENMARK)
・TEAM TURX POWERED BY KAYA ROPES (TURKEY)
・THE WAVE, MUSCAT (OMAN)
・TEAM EXTREME QINGDAO (CHINA)
の9つ。
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使用艇はワンデザインのExtreme 40。

普通のリグでフォイリングもしませんが、分解すると40ftコンテナにスッポリ収まります。

この可搬性の高い艇種を使い、2007年に「iShares Cup」としてヨーロッパを転戦。
2010年から「The Extreme Sailing Series」となって今に至ります。

街中の狭い海面を使って開催されるフリートレースで、魅せるイベントといいましょうか。興行といってもいいのか。
“Stadium Racing circuit”と自ら表現しています。

となるとこれ、
「ACワールドシリーズ」と競合することになるのか? いやすでに競合しているのか?

4月に和歌山で「Red Bull FOILING GENERATION」が開催されました。
使用艇は、18ftの2人乗りフォイリング・カタマラン、Flying Phantom。

そのとき、コーチとして来日した、ROMAN HAGARAは「Extreme Sailing Series」では〈RED BULL SAILING TEAM〉のスキッパー。同HANS PETER STEINACHERはタクティシャンを務めます。

「Red Bull FOILING GENERATION」はユースセーラーを対象としたもので、これが、2017年6月に開催される予定の「Red Bull Youth America’s Cup (YAC)」に繋がるなら、こちら「Extreme Sailing Series」もそれにつながるのか?
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「Extreme Sailing Series」には、上記「World MathcRacing Tour」の優勝者Ian Williamsや、〈Alinghi〉のErnesto Bertarelliを始め、Dean Barker、Ben Ainslie、Frank Cammas、Torben Grael、といったアメリカズカップセーラーの名前もぞろぞろ出てきます。

あるいは、〈TEAM EXTREME QINGDAO〉のメンバーは、「Volvo Ocean Race 2014-15」の中国チーム〈Dongfeng〉にも乗っています。つまり外洋レース。


その、まごうことなき外洋レースである「Volvo Ocean Race 2014-15」のLeg6(ブラジル→Newport )が、これまた抜きつ抜かれつのものすごいことになっています。
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風には恵まれているようですが、海草──日本でいうところのホンダワラというやつでしょうか──がキールやラダーにひっかかり、艇速が落ちるどころか、へたをするとブローチングしてしまうとか。
「Volvo Ocean Race 2014-15」、Leg6は、今週7日頃にフィニッシュとなりそうです。
まったく目が離せません。

こちら、外洋レースもワンデザイン艇の採用でこんな大接戦になっているわけで……そうそう、こちらも、シングルハンド長距離レーサーが続々と参戦してきており、あるいはアメリカズカップ経験者とも被っており。
もちろん、オリンピックのメダリストもぞろぞろと。

……と、世界のプロレースシーンはなかなかヤヤコシイことになっています。
いや、一つに収束されつつある、といってもいいのか。

さてそこで、日本の立ち位置は。未来の姿は……。どうなるのか。
このあたりも、目が離せません。





本日は連休中日ということで、海外レース情報をまとめてみましたが、国内は各地でレース続行中です。天気の方がちょっと心配。

そして今週末は、
・外洋東京湾 TBC 第3戦 »Click
・三浦外洋セーリングクラブ、Shonan Race »Click
・葉山ヨットクラブ 鯉のぼりレガッタ »Click
・関西ヨットクラブ ポイントレースIRC »Click
と続きます。