-「ヴァンデ 2024-2025」【3】南氷洋爆走中

11/10(日)にフランス、バンデ県のレ・サーブル=ドロンヌをスタートした「ヴァンデグローブ(VG:VendéeGlobe) 2024-2025」は、スタートから43日が経過。6週間ですよ。スタートのニュースを書いたあの日からずっと走り続けているわけで。それも1人乗りで。南氷洋を。

前回「VG 2020-2021」の時に、「観戦には地球儀を用意して見るベシ」などと提案してましたが、今回から公式サイトのトラッキングページが3Dにも対応し、つまりwebサイトで地球儀表示が出来るようになりました。
こうしてみると、VGが南極大陸一周の島周り(大陸周り)レースであることが良く分かります。
そして、氷山を避ける為のExclusion Zoneがすごく広いことも。

レーストラッカーは、→こちら

冒頭「南氷洋を……」と書きましたが、正確には南氷洋というのは南緯60度以南の海を呼ぶようです。となると、今回のレースで設けられたAntarctic Exclusion Zoneですっぽりと覆われており、レース艇は南氷洋を走ることは無いのですが……。ならこのレース海域を何と呼べばいいのか。太平洋の南の南なので“南南太平洋”? 
やはりここは、南氷洋でいきましょう。

で、現在、先頭争いの2艇。
前回の「VG2020-2021」はファーストホームながら救済要求が認められたYannick Bestavenに修正で破れ2位となったCharlie Dalin 〈MACIF SANTÉ PRÉVOYANCE〉と、今回初出場ながらグングン追い上げてついにトップに立ったYoann Richomme〈Paprec Arkéa〉は、ケープホーンに差し掛かる手前。最も南下した位置で南氷洋最後の接戦が展開されております。

優勝候補筆頭ともいえるCharlie Dalin前回のこの欄では紹介していませんでした。「VG2020-2021」のときにさんざん書いたので。
改めて紹介すると、こちら。

対するYoann Richommeは新顔なので前回の記事で紹介しましたが、改めて、

貫禄の大ベテランという見た目ですが、これでも40歳のフランス人。VG初参戦ですが、これまではClass40で実績十分の方のようです。

やっぱり40歳には見えません。

一方、前回は若手だったCharlie Dalinも今では40歳のフランス人。つまり2人はこれで同い年です。
長距離外洋レースの世界では40代がもっとも油が載りきったお年頃といえそう。

で、これを追うのが現在3番手、Sébastien Simonの〈Groupe Dubreuil〉。34歳のフランス人。

この方、前回の「VG 2020-2021」でも喜望峰まで良い所を走っていたのですが、リタイア。
今回も一時はトップと並んでいたのですが、12/8に右舷のフォイルを壊したせいかズルズル後退してこの位置です。

スキッパーのプロファイルは、大会公式より→こちらIMOCAのサイトの方が見やすいかも。
で、こちらでは、前回のリタイアは“Abandon le 04/12/2020 – Collision”とあるけど、何かにぶつかったんだっけ?
と当時書いた『舵オンライン』の記事が→こちら
記事の下の方で出てきます。
ふむふむなるほど。
自分のブログでも、→こんな感じで書いてます。

そうかそうか、Sébastien Simonは前回は30歳の若手で『Kazi』編集部の森口のイチオシだったんでした。うん、思い出してきた。確かにカッコ良いし。で、トラブルに泣く、と、さらに声援が飛ぶ、と。

他にも、前回「VG2020-2021」は喜望峰の沖合でかなりの艇がトラブルに泣いたのでした。
で、今回はこの海域を避けるように全艇かなり沖に出して走ってます。
まあ、沖に離した方が距離的にも短縮なんですけど。
……なんてあたりも、トラッカーの3D表示だと分かりやすいですね。

と、前回「VG2020-2021」の記事にもまた目を通したくなるのですが、たとえばこちらonBreezeの海外レース情報に書いた記事→こちらで、「公式webサイトは→こちら」として、「VG 2020-2021」の公式webサイトのurlをリンクしたのですが、これが毎回同じアドレスを使い回しているので、今では「VG 2024-2025」のサイトに置き換わっているのです。つまり公式サイトで過去を振り返るのが難しい。アーカイブスにはなってますが改めて編集されてしまっているので外部から参照しきれない。
と、こういうwebサイトの造りは良くないと思うのですが。みなさんはどう思いますか?

というところで、
「VG 2024-2025」のレーストラッカーは、→こちら

大会webサイトは→こちら
いっぱい記事が出ているのですが、読むの大変。動画はフランス語のものが多いし。

「Vendée Live」の最新版はこちら

英語でyoutubeに発信しているのは、Boris Herrmannの〈Team Malizia〉あたりが上手いですね。

ディスマストでリタイアしてしまったのは残念ですけどPip Hareさんも英国人で、

やはり、プロのオンボードレポーターを乗せているフルクルー・ステージ制の「ボルボ・オーシャンレース」転じて「ジ・オーシャンレース」には情報発信ではかないません。

等々、年末年始は「ヴァンデグローブ」でお楽しみください。

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