-「The OCEAN RACE」第3レグ その2

– トラブル&トラブル

フルクルー・ステージ制世界一周レース「ジ・オーシャンレース」の第3レグは、2月26日南アフリカのケープタウンをスタート。
……というところまでは先週お伝えしましたが、その後、3月1日には〈GUYOT environnement-team Europe〉が船体中央の船底部にデラミネーションを起こし、ケープタウンに戻ります。
かなり大がかりな修理が必要なようで、この先どうなるのかはまだ不明。

〈Malizia〉は、突然ハリヤードが落ちてコードゼロを流してしまいます。落ちたセールはフォイルに引っかかってしまい、ここはフォイルを守るためにもセールを切断して放棄。

まあ、ありがちなトラブルですが。
ところがこれ、単にハリヤードが落ちてしまっただけではなく、ワイヤー以上の強度を持つハリヤードがマストを切り裂きながら降りてしまい……って文字では説明が難しいですが、
こちら↓の動画を見ていただければ理解できるかと。

この動画、海の真っ直中でのこのトラブルの一部始終を収めていて、これぞオンボードレポーター(OBR)いればこそ。

なんだかショボイぞ、と感じていた「ジ・オーシャンレース」ですが、IMOCA60の4人乗り+OBRって、「バンデグローブ」を越えることもできるかも。あと2つ3つの工夫は必用だと思いますが。

ということで、修理に時間をとられていた〈Malizia〉ですが、たまたまというか運良くというか、近くにいた〈11th Hour Racing〉、〈Biotherm〉と共にこの海域としては珍しい小さな高気圧の真ん中に入ってしまい3艇そろって漂っており、一足先の風をつかんでいた〈Holcim – PRB〉のみがどんどん先行している状況です。

後続の3艇は南に大きく膨らんで風を取りに行っている……ように見えましたが、南極一周コースなので南にいけばいくほど近道ということで。逆に膨らんでいるように見える〈Holcim – PRB〉は、風を求めてこうなったということです。
その分距離を走っていることになりますが、……この時点で約450マイルの先行です。

船の中はこんな感じ。

最新IMOCA60のコクピットはフルに被われているのでほぼキャビン内って感じですが、ワッチに入るときはカッパ着るんですね。

参考までに、VO65だとこんな感じでした。

BGMが違ってきますなぁ。
で、IMOCA60の方が速いです。壊れなければ。

 

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