-「The OCEAN RACE」第3レグ その3

海外レース情報
2023/03/21

– Oceans-4 南氷洋を航く

フルクルー・ステージ制世界一周レース「ジ・オーシャンレース」の第3レグは、2月26日南アフリカのケープタウンをスタート。で、いろいろトラブルがありまして……というのが前回までのお話。

レグの途中に設けられたスコアリング・ゲートは……やはりここまでトップの〈Holcim – PRB〉が1位通過で5点ゲット。

このレースが南極大陸という巨大な島周りレースであるというのは、上の動画に良く表されています。

で、アイスリミットが非常に大きいことも。アイスリミットは人工衛星からの画像で確認された氷山の位置から設定されています。
ということは氷山はかなり広い範囲に存在するということですね。

ということで、ここ(第3レグ途中)までのポイントは、

boat leg total
〈Holcim – PRB〉 5-5-5 15
〈11th Hour Racing Team〉 4-3-3 10
〈Team Malizia〉 3-2-4 09
〈Biotherm Racing〉 2-4-2 08
〈GUYOT environnement – Team Europe〉 1-1-Ret 02

と、〈Holcim – PRB〉がコツコツと得点を重ね2位以下を引き離しつつあります。
2位から4位は混戦ですね。
このレグは4艇しか出ていないので、4着で終わってもトップとは3点差しか開かないのですが、逆にこうして点差を開いていくと、下位艇は1発逆転が難しくなるということでもあります。

その後は、風弱く穏やかで、〈Holcim – PRB〉のリードは長続きせず、4艇はダンゴ状態に。

〈11th Hour Racing Team〉はメインセールのトラブルでフルセールにできない状態。さらには片方のラダーにヒビが入り、予備ラダーに交換。

〈Mālama〉は11th Hour Racing Teamが今回乗っているIMOCA60の艇名です。

簡単にラダー交換できるようになっているんですね。
とはいえ、スペアラダーを使ってしまったわけで、これ直さないとです。

その後、ラダーもメインセールも修理完了しています。

一方、マスト修理で苦労していた〈Team Malizia〉ですが、なんだか楽しそう。

ドローン着艦用のグリップがよさそうです。穏やかなデッキ上でもライジャケ着ているところも参考になります。

〈Holcim – PRB〉としてはしっかり下位艇を抑えて無理せず走っているもよう。

Point Nemoとは、地球上で最も人里離れた地点。宇宙ステーションの方が距離が近いという地点です。

と、艇上からは次々と面白い動画が送られて来ていて、IMOCA60に4人乗り+OBRというレース・フォーミュラ自体は正解だったのではなかろうか。

おっと、こちら↓は日本語字幕つき。他の動画で自動生成の英語字幕から日本語へ自動翻訳したものよりも翻訳精度が高いです。

といっても、プロの翻訳家のものでもないとは思うけど。
逆に自動翻訳でこの精度なら十分実用化のレベルといえますね。

〈Team Malizia〉良いなぁ。情報発信能力高し。

これからの外洋プロチームに必要なのは情報発信能力だろうなぁ。

一方、第3レグをリタイアした〈GUYOT environnement – Team Europe〉はケープタウンで艇体の修理を済ませ、第4レグのスタート地ブラジルのイタジャイを目指して回航です。大西洋を渡るだけなんで。第4レグのスタートには間に合う、と。

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