– ノルマンディー・チャンネルレース フィニッシュ

海外レース情報
2020/9/21


先週、9月13日(日)19:00(CEST)にフランス北部のノルマンディーをスタートした「ノルマンディー・チャンネルレース(NCR)」。
先週の記事は→こちら

スタート直後から風が弱く、特にワイト島の北を回り込む狭いチャネル(The Solent)では強い潮もあり、全艇苦労したようです。

トラッキングページは→こちら

Antoine Carpentier(仏:45歳)とNicolas Groleau(仏:55歳)が乗り組む〈REDMAN〉が一番手でチャネルを抜け出しますが、先週の記事で下馬評に挙げた〈ROCKALL6〉は4番手に付けていたものの潮に流され、チャネル出口付近にある浅瀬 Shingles Bank に乗り上げたもよう。

Tough exit from the Solent

〈ROCKALL6〉は満潮を待って離脱し戦線復帰していますが、後から来た〈ENTRAIDE MARINE〉も同様に乗揚げ。こちらはダメージがあったようで、ここでリタイヤしています。この〈ENTRAIDE MARINE〉も先週号で下馬評に挙げた男女ペアです。下馬評の逆神っぷり、すいません。
ちなみに〈Free Dom〉も潮に流されて〈ROCKALL6〉と衝突しそうになり、エンジンをかけて離脱したもよう。


濃い霧の中、弱い北寄りの風をうけて北上する艇団。先頭は、先週の下馬評に挙げた3艇の残り1艇〈CREDIT MUTUEL〉で、こちらは下馬評通り。この先風は右に振れるとみてか大きく右に伸ばします。

一方、トップでワイト島を抜けた〈REDMAN〉はこの北上レグの前半でトラブルか、単に無風にハマったのか、大きく後退。

ここで、左海面(というかラムライン側)を選んだ〈Everial〉が前に出ます。
大会webサイトに〈Everial〉の艇紹介ページが無いんですけど、Stan Thuret と Nicolas D’estais。フランス人の2人組ですね。

〈HUGO BOSS〉のAlex Thomsonをパロった動画です。

多才だなぁ。
スポンサー探しには、こういう工夫も必要ということか。
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そしてこの後、コース短縮となります。

THE ASCENT OF ‘MOUNT’ TUSKAR

レースレポート自体の配信日時がないので分かりにくいのですが、艇団がブリストル湾口からアイルランドのTuskar Rockを目指して北上中とある記事の中で、「was announced earlier today」とあるので、9/16 の朝(CEST)の話なんでしょうか?

16日の21:30(cest)頃、〈Everial〉がトップでアイルランド南東岩のTuskar Rockを回航。
下馬評の〈CREDIT MUTUEL〉は2番手。

コース短縮になったので、 Fastnet Rock、Island of Guernsey は回らず、ここからそのままスタートラインと同じOuistrehamに戻ります。

前半で座礁して大きく遅れをとった〈ROCKALL6〉も猛追しますが、コース短縮でそのチャンスも奪われた感じ。
逆に、この後、風があがってリタイヤ艇も続出します。
日本の〈MILAI〉も良い位置に付けていたのですが、リタイヤ。そのままホームポートのロリアンへ戻ります。

〈Everial〉も英国南岸の Falmouth へ。リタイヤではなく、その後レースに復帰しているようですが首位戦線からは離脱。

A BOISTEROUS RETURN TO CAEN

英仏海峡に入ってからは、先頭を航く〈CREDIT MUTUEL〉と、これに追いついたと思ったら右海面から一気に前に出た〈Banque du Léman〉の2艇が抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げます。

〈Banque du Léman〉はValentin Gautier(スイス:33歳)、Simon Koster(スイス:32歳)の2人組。
こちらも「ミニトランザット」から「トランザット・ジャックバブル」と順当にステップアップしつつのこの舞台ですが、昨年の「トランザット・ジャックバブル 2019」では〈CREDIT MUTUEL〉が優勝しています。
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〈Banque du Léman〉は〈BANK OF LAKE GENEVA〉として出ていて4位。
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La Banque du Leman • Valentin Gautier

32歳には見えないけどなぁ。スイス人って、こんな雰囲気だったっけ?

その2艇のデッドヒート。今回は最後に刺しきったこちら老け顔スイス人コンビの〈Banque du Léman〉が優勝しました。お見事。

BANQUE DU LÉMAN VICTORIOUS IN THE 11th NORMANDY CHANNEL RACE

強い潮──それも、タイミングによって180度流れが変わる──と軽風から強風まで変化の多い風で、かなりタクティカルな難度の高いレース展開だったようですが、主催者が簡単にコース短縮してしまうと、参加艇側からしても完走モチベーションが下がってリタイヤ艇が多く出る。ということなのか?

大会webサイトは→こちら

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